昔は田んぼや用水路でメダカをよく見ましたが、今ではメダカの姿を見ることはほとんどありません。
田んぼでメダカを見かけなくなった理由は何なのか? 環境問題というあいまいな答えではなく、その理由を説明します。
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田んぼでメダカを見かけなくなりました。なぜですか?
昔から田んぼや用水路、小さな池や川ではメダカが泳いでいるのを見かけました。しかし、現在では田んぼではメダカの姿を見ることはありません。
不思議なことに、小川や池ではメダカを見る事があるのに、なぜ田んぼからはメダカが見られなくなったのでしょうか?
やはり地球温暖化や環境の変化なのでしょうか? それとも農薬などの薬品の問題なのでしょうか? 田んぼでメダカを見かけなくなった理由を教えてください。
田んぼでメダカを見かけなくなったのは何故か?
最初に「田んぼでメダカを見かけなくなったのは何故か?」という結果から答えます。
それは、今の田んぼは秋に水を抜く乾田(かんでん)がほとんどだからです。
昔の田んぼというのは、一年中水を溜めている湿田(しつでん)でした。
そのため、メダカたちは冬を田んぼの中で過ごし、春になると産卵をはじめます。そうして田んぼの中で生涯を過ごすことが出来るので、昔の田んぼではメダカを見ることが出来ました。
自然下でのメダカの寿命は一年程しかありませんが、4月から10月が産卵時期でメダカは冬を越すこともできます。
昔の田んぼでは、田んぼの底の方で集団になりじっとしているメダカも見れました。
しかし、一年中水を張っている湿田がほとんどなくなり、秋の収穫のあと田んぼの水は抜かれて乾燥した乾田になります。
そうなれば、田んぼにいたメダカは用水路へと移動し、残った卵は孵ることはありません。
そのためメダカたちは田んぼからのみ、姿を消してしまったのです。
最近では昔のように自然や生き物に満ち満ちた田んぼの姿を取り戻そうといった動きも見られ、数は少ないですが湿田で稲作を行っているところもあるようです。
どうしても、機械科効率化の面では乾田に劣る湿田なので、現在農業の担い手が減少している日本での普及は難しいようですが、昔のようにメダカが見られる田んぼが増えてくれればうれしいものです。
以上が「田んぼでメダカを見かけなくなりました。なぜですか?」の回答になります。