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メダカの産卵・稚魚の飼育のコツ!親と同じ水槽に入れるタイミングは?
メダカは小さくて可愛らしい魚ですが、実はとても繁殖力が強いんです。飼育初心者でも簡単に飼育することができ、水槽内でペアができれば、あっという間に卵を産んでくれます。そして、その卵からはたくさんの稚魚(針子)がふ化して、水槽がにぎやかになりますよ。
メダカの繁殖はとても楽しいですが、卵や稚魚はとてもデリケートで、親に食べられたり、水質の変化に弱かったりします。メダカ繁殖を成功させるためには、気を付けなければならないポイントがあります。
この記事ではメダカの産卵から稚魚(針子)の育て方、そして親と同じ水槽に移すタイミングなどをお話していきます。メダカの飼育に興味のある方は、ぜひ参考にしてくださいね。
メダカが産卵したらやること
メダカが産卵したら、まずは卵か親どちらかを別の飼育容器に移すことが大切です。メダカは雑食性の魚なので何でも食べる魚なので、エサが足りずお腹が空いてしまうと目の前にある卵を食べてしまうのです。そのため卵は親とは別の水槽にすることで、多くの卵をふ化させることができますよ。
メダカは卵を水草や浮草の根に産みつける習性があるので、飼育水槽では水草の場合はカボンバやマツモ、アナカリスといった葉が細かく柔らかいものだとメダカが産み付けやすいです。さらに水槽の底にウィローモスを敷いておくと、葉にうまくつかなかった卵を回収しやすいです。
浮草の根を産卵床にする場合はホテイソウやアマゾンフロッグピットなどが育てやすいのでおすすめですよ。
繁殖目的で卵を別容器に移すことを考えているのなら、「テトラ メダカのゆりかご産卵床」のような、産卵床商品を水草の代わりに使うことをおすすめします。
メダカのゆりかご産卵床
こちらの商品はスポンジ製なので水に浮きます。水槽内に浮かべておくだけで水草の代わりになる便利アイテムです。メダカが卵を産み付けやすいように長め目に作られているので、カビの生えた卵や無精卵を取り除きやすいですよ。
取っ手がついているので、水槽から別容器へ移動する際も手を濡らすことなくスムーズに作業をすることができます。
メダカの卵は呼吸をしているので、飼育容器の水を小まめに交換して酸素を補給してあげたり、弱いエアレーションを入れてあげましょう。十分な日光も必要なので、日当たりのよい場所に飼育容器を置く、または水槽用ライトで照らしてあげましょう。
また飼育水の温度が低すぎるとふ化するまで時間がかかってしまうので、水温は26~28℃に保ちます。水温がどうしても低くなってしまう場合は、ヒーターを入れて水温が下がらないよう調節してあげることで、ふ化しやすい環境を作ることができますよ。
メダカオートヒーター50W
ヒーターのおすすめは「テトラ メダカオートヒーター50W」です。 こちらの商品は、水槽周辺の外気温が15℃以上のときに、水温を自動で繁殖に適した23℃前後の温度に保ってくれます。破損防止のゴム製カバーと難燃樹脂製のプラスチックカバーがついているので安全対策もバッチリ!設置の際には、水の流れのあるところに設置してください 。
メダカの稚魚の飼育容器と飼育の注意点
ふ化したばかりのメダカの稚魚は「針子」と呼ばれるほど、細く小さな体をしています。ふ化した直後は泳ぐ力がとても弱いので水面を泳いでいますが、下に落ちたエサを食べに潜るだけの力もないので体が大きくなるまでは水深は浅めにしておきましょう。
しかしエサの食べ残しや排泄物からアンモニアなどが作られていきます。水の量が少ないと水が汚れるのが早くなるため、飼育水の目安は2リットルでふ化したばかりの稚魚なら20匹程度、体長が1㎝くらいまでなら10匹までです。
飼育容器は一般的なガラスや樹脂製の水槽でも、プラスチックや発泡スチロールなどの容器でも構いませんが、十分に日光が当たる物を選びましょう。日光はメダカの稚魚の成長に欠かせない要素です。日光が当たると水中の植物性プランクトンが増えて、稚魚のエサになります。また日光が当たると水温が上がり、ふ化や成長に適した環境になります。日光が当たらない場所に飼育容器を置く場合は、水槽用ライトで照らしてあげましょう。
メダカを育てよう
サイズは170×170×170㎜、容器の重さが約750gとコンパクトサイズなので、ちょっとしたスペースに設置しやすいです。稚魚飼育ではろ過器に稚魚や卵が吸い込まれる事故が起きやすいですが、こちらの商品にはエアリフト方式のスポンジフィルターが付属しているので、吸い込み事故を防ぐことができます。
メダカは水流に逆らって泳ぐ性質があり、自然の中では水流のゆるい小川や、水流のない水たまりなどに生息しています。稚魚は親よりも弱いため、飼育容器でろ過器やエアレーションを使用する場合には、水流は弱めに設定しましょう。
メダカの稚魚のエサや与える頻度
ふ化したばかりのメダカの稚魚(針子)は、腹部についている大きな袋(ヨークサック)にある栄養を吸収して大きくなりますが、この袋は2~3日でなくなってしまいます。エサを与えるのはこの腹部の袋(ヨークサック)がなくなってからです。
メダカの稚魚のエサにはグリーンウォーターやゾウリムシといった生餌が知られています。 グリーンウォーターにたくさん含まれている植物性プランクトンは、水質浄化作用があるだけでなく稚魚のエサにもなってくれます。 ゾウリムシは針子の段階では口よりも大きいため、与える場合はふ化してから1週間くらいが目安です。 親と同じ市販されている人工のエサを与える場合には、稚魚の口に入るようすり鉢などですりつぶしてパウダー状にしたものを与えましょう。 市販されているメダカの稚魚用のエサを与える場合は「テトラ キリミン ベビー」がおすすめです。
テトラ キリミン ベビー
こちらの商品は稚魚の成長に必要な栄養素や良質なタンパク質を含んでいるので、丈夫な成魚になります。また天然の色揚げ成分も含まれているので、鮮やかな体色を保ちます。フレークタイプでエサやりのときに便利なスプーン付きです。
稚魚は口や体が小さいため、一度に大量のエサを食べることができません。水槽の底に沈んだエサを食べることもできないので、食べるのに時間がかかります。1日のエサやりの目安は、稚魚が5分ほどで食べきることのできる量を4~5回くらいに分けてあげましょう。
メダカの稚魚水槽の水換の量や頻度
メダカの稚魚は親以上に水質の変化や飼育環境の変化でストレスを感じやすく、事故に遭いやすいです。稚魚を飼育している容器の水換えは、容器の水を取り出すのではなく、蒸発してしまった分の水を足します。足し水は、事前にカルキを抜いて、飼育容器と水温・水質を合わせたものを使用します。容器の底にエサの食べ残しやフンがある場合は、スポイトなどで取り出しましょう。 また稚魚は体がまだ出来上がっていないので、ネットですくうときに体が曲がってしまうことがあるので注意が必要です。お玉などで水と一緒にすくうと、体への負担を減らしてあげることができます。
親魚と同じ水槽に入れるタイミングや注意点
ふ化後、体がしっかりと出来上がっておらず親と体格差がありすぎると食べられてしまうことがあります。稚魚同士でも体格差が大きいと、小さい稚魚が食べられてしまうこともあるんです。 そのため稚魚の体格差が目立ってきた場合は大きさ別に飼育容器を分けましょう。 親と同じ水槽に戻す場合は、稚魚の体の大きさが1~1.5㎝くらいになってからです。これくらいの大きさになると、親魚からいじめられたり食べられることもありません。 稚魚用の飼育水槽から親のいる飼育水槽に移す場合は、しっかりと水合わせを行いましょう。 メダカと水の入ったビニール袋に飼育水槽の水と稚魚を入れ、親のいる水槽に浮かべます。水温・水質を合わせながら、親と喧嘩したりすることがないか様子を見てから水槽に入れましょう。
まとめ
メダカは簡単に産卵・繁殖させることのできる魚で、ふ化率も高いです。しかし親が卵を食べてしまうことがあるので、繁殖を考えているのであれば、卵は親と別の容器でふ化させ、稚魚がある程度大きくなるまで育てる必要があります。 稚魚は体が小さく、口もとても小さいため大きなエサを食べることもできず、1回に食べる量も少ないです。水替えや飼育環境の変化によるストレスも感じやすい・水換え時に事故に遭いやすいという特徴があります。 稚魚に与えるエサや頻度、水換えのやり方や注意点など注意すべき点をしっかりと抑えてメダカの産卵・稚魚の育成をしてくださいね。